>>21[背中に小さなぬくもりが触れたことに気付いて、振り向く。自分を抱きしめ、心配する様子で見上げているドロシーと目が合えば、へらりと微笑み]そぉねぇ。…甘えさせてもらっちゃおうか。胡蝶蘭、綺麗でしょ〜?[白の胡蝶蘭を一輪手折って、彼女の髪にそっと挿し。背中に手を回すと、その小さな肩口に頭を埋めて深く息を吸い込んだ。滲んだ視界の隅で、薄紅色の胡蝶蘭が堂々と咲き誇っていた。]