本当、美味しかったよねー。オットーの旦那さんになる人は幸せだ〜。毎日あんな美味しいの作ってもらえるんだもん。
あ、でも、みんなと食べたから尚更美味しかったのかもね。
家族みたい…か。そうだよね。昔は一緒にごはん食べる機会もたくさんあって…家族みたいだったわね。
うんうん〜アルビンさん、いつもはさ、ちょっとニヒル気取っちゃってるのに、お酒飲んでオットーの前だとはしゃぐんだもんねー。本当楽しげにさ。
もっと頻繁に帰ってきてくれたらいいのにね。
そしたら、またみんなで囲んで食事をしてさ……
[会話に花が咲く。こうやって皆で食事を一緒に食べたのも、カタリナの手を引いて歩くのも、久しぶりだったはずなのにいつもそうしているようにも錯覚する。そう、かつてはいつもそんな光景があった。
笑い合う年上の幼なじみも、柔らかい温もりも……記憶の中にいつまでも残る、そんな在りし日の1ページ。
もう帰れない過去の扉──]