[地下道、避難所までに向かう道中に聞いたエレオノーレの話は次のようなものだった。
霊薬を作れるエレオノーレの一族には、小さい頃から聞かされる一つの伝承があったそうだ。
何百年、何千年(この辺りは話してくれる相手によって違い、正しくは本人も知らないらしい)に一度、大寒波がこの辺りを襲い、この土地を不毛の土地にしてゆくのだ、と。
花も動物も人間も、誰一人として生き残れないこの災害の中、何故か毎度数人が生き残り、寒波が去ったのちにまたこの土地を耕し出す、という。
その大寒波を凌ぐ為の薬の精製方法を継いでいることと、避難所までの秘密経路を持っていること。
またこの村には霊薬店同様に、避難所に繋がる地下道が他にまだあるらしいということ。]