― 回想 ―
く、く、く…。
こっちだって笑っちまうよ、カサンドラ…じゃなかった。
レイヴンウッド教官?
どこに帰ったか知らないけど、
卒業したら連絡してみようかなんて話していたのになあ。
ま、探す手間も省けて何よりです。教官殿。
[彼女はかつて先輩であり同級生となり、後輩となった。
やがて進級叶わず中退となり姿を消した彼女が、
まさか教官として現れるとは。
独特の雰囲気を持つ彼女に密かに心寄せていたものは多く、
けれど彼女が左指に嵌めた指輪に、また多くが肩を落としたと聞く。
ディークはといえば、級友に言われて初めて指輪の存在に気づくという有様だったが]