── 記憶・五年前 ──
[綺麗な人、もしかしたら大きな街の生まれなのかもしれない
羊飼いの娘なんかが何度も通ってはいけない
気があるのだと、勘違いで嫌な思いをさせるかもしれない。
教会には神父様が、シスターがいるのに自分なんて迷惑なだけ。
そうは分かっていても、どうしても気掛かりで。
初めて会った時から>>0:398優しくしてくれるから、嫌う気持ちも芽生えなくて。
家の手伝いの合間、足を運んだ。
外から来た金髪の男性なんて、何度も見た。
その中で金とも見えた淡黄の髪の彼に、何故そこまで思い入れるのか。自分でも、不思議だったけれど──]