人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


ウルケル軍大佐 タクマ

(絶対に、殴られる)

[ 今度ばかりは、と、男は確信に近く思っている。彼を艦に乗せたと事後報告した時は、驚きはされたが責められはしなかった。だがそれは、男がウェルシュの安全に万全を期すはず、という絶対の信頼に基づくもので、どこをどうつついても危険と切り離せない戦場で、しかも新造艦という最も的になりやすい場所に彼を置く事を、さすがのゲオルグも許すとは思われなかった ]

気持ちは判ります、おっしゃる事も判らないではない。だが、ヴァイスメーヴェは今後の作戦行動の要ともなる艦です、領主とはいえ軍人ではない貴方を乗せたままでは……いや、そうか……あなたはストンプ候でしたね。

[ 今更な事を口にして、男はふいに考え込むように顎に手を当てた。
海軍が発達し、諸侯が政治に専念する今の世では忘れ去られている事だが、元々、私兵を持つことが許され、先代の時代には海軍で活躍した諸侯も少なく無い事でも判るように、領主には軍における指揮官となる資格がある。それも軍事的重要拠点であるストンプの領主ともなれば、軍規としては、許される…許されてしまう、のだ ]

(34) 2015/11/08(Sun) 12:15:37

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