―Blutige Erinnerungen an〜血塗られた記憶片のナイトメア〜―
[どこかの宿らしき場所。]
…わからない。お前、なのか?
…お前だろう?
…あなたは、何を考えてるの?淋しいよ…
[どこかの自然豊かな場所]
あの集落に行ってみようよ!
…お姉ちゃん、行っちゃイヤ!
[間違えようのない、実家。]
こんな家に、いられるか!出てってやる!
お姉ちゃん、なんでそんなこと言うの!?
[3つの場面が、不規則な順番で、高速で切り替わる。
…そして、ひと振りの刃によって身体を貫かれた愛する妹・アリーセの姿。
辺り一面に広がる赤・紅・朱…
お姉ちゃん…なんで行っちゃったの…?
宿の声が紡ぐ。
『…オオカミ』
ニュースキャスターが機械的に伝える。
『警視庁捜査一課は、行方不明になっている一家の長女が、何らかの事情を知っているとみて行方を追うとともに捜査を進めています。』