― 宴会場の前 ―[広い館内をプラプラと歩いていると、宴会場のようなものが見えてきた。あ、あれかな、とそのまま進んで行くと「こんにちは」と声を掛けられて立ち止まる。>>31声のほうを見れば、花柄…けれども、その銀髪に似合う色の浴衣に、なんとも個性的な団扇を持った人物がいた。>>30「お嬢さん」と言われれば、辺りを見回すけれども、自分以外、人影はなく。] ん?俺? お嬢さんじゃねーけど。[自分が紛らわしい格好をしている、という自覚はあまりなく。]