[ファイルを片付け、報告書を残す。
卓上の黒電話が目に入り、教会に安全確認をしようかと思ったが―早朝だということで遠慮した。
昨日、買い物をしている間に神父に電話をして、妙な動きがないか警戒をお願いしてある。
衆目の中、めったなことはあるまい。
ふらふらと薄明りの屋外へ出ると、新聞屋や牛乳配達夫はもう仕事を始めていた。
そういった人に朝食を出すカフェやパン屋のものらしい煙が遠くで立ち上っている]
おっちゃん、コーヒー頂戴。
あと、ドーナッツとこっちのサンドイッチ。あとこのクッキー。とホットドッグも。
え、分かる?徹夜明けなんだえへ、えへへへへへへへ
[へらへらと笑いながら道端のスタンドで朝食を購入し、私立図書館前の階段に座り込んでがつがつと食べ始めた]
スーノーウー、朝ごはんだよー、おーいーでー
うぁぉうぁなあぉおう[(猫語)]
[ここで時々会う白猫の名を呼びつつ、きょろきょろと見回すが、そこに彼女は居ただろうか。見つかれば、今日は特別にドーナッツでも分けてやろうかと思っていた]**