……君は、『自由』を望むかい?[投げかけたのは、かつて自身がこの場で受けた問いかけ]望むのであれば、『こちら』へおいで。窮屈なヒトの理に囚われず、望むまま、在るがままにあれる場所へ。[囁きかける反対側の手に舞い降りるのは、銀色の『種』。ヒトの本質に変化を促し、在るべき形への進化を促すモノ、と。少なくとも、奏者はそれを、そう理解している。だから、それを他者に与える事に躊躇いなどはなく──]