そう、君の奇跡の力を…、ユーリエ…ッ[彼女から視線を外したところで、甲高い黒い影が横切った。>>26条件反射で慣れ親しんだ剣を振りかけ、思い留まる。血に当たるかとの躊躇いが、判断を鈍らせたのだ。だが、代わりに右手に風の力を込め込む前に、蝙蝠が地に落ちた。] ………、…尊血…?[話に聞いた事はあっても、見たのはこれが初めてだった。彼女を供物のようだと感じたのは間違っていなかったらしい。彼女は聖女らしく、その血に至るまで、聖変化していた。]