― 回想・処刑前食堂 ―
悪かったな!俺は思ったことは即口にしちまうんだよ!
[呆れるシモンへぶーぶーと頬を膨らませる。今はまだ、仲間の台詞の意味を深く読み取れない。男は自分で思っている以上に余裕がなかった。
けれども夜フリーデルを襲ったあと、自室で一人になったときに理解するのだろう。
シモンが己を生かすために、わざと突き放したことを告げたのだと。酒を飲む約束はもう果たせないのだと。
だから今は。]
ぜってー死なねーよ!俺は生きる、生き延びてやる!
[彼の願いを悟らぬ癖に。端的な言い方で、それに応える台詞を吐いた。*]