[まだ早いのか、食堂には誰もいなかった。一つの椅子を引いて座る。習慣か、背筋だけは正しく伸ばして。誰かツアー客が訪れるだろうかと待つ間、我知らず考えに耽り、目の前に温かい皿が置かれて、我に返った。]あ、あぁ…。[温かい食事。これをユーリエが摂る事は2度とないのだ、と知らず凝視し。まだユーリエの事を知らない学兵にそれを問われると、はっ、とそちらを見]……。昨日の傷が、原因だったみたい。[見上げると黙って首を振り、死因を告げた。]