― 対ドロシー ―[こちらも飛行の術を紡ぐなり補助的な術を使えば、リヒャルトの負担を減らすことは出来ただろう。 けれど気道ではなかったとはいえ、絞められていた喉が咄嗟には動かない。 軽く咳き込むことで、声が潰されていないことだけ辛うじて確かめる。 後はしばし、リヒャルトに身を任せる形となって]