[結界の一つを発動させたのか、一筋の風に攫われ、降り立ったのは闘技場。大方、彼が人質の許へ辿り着こうと、易々と返さぬための仕掛けだろうと嘆息し] どこか――……どこか、もっと。別の所へ…[喧騒に紛れ、か細く呟く。追手が来るかも知れない此処ではない、何処かへ。早く。――けれど、一体何処へ行こうというのか。彼を探すのか、彼から逃げたいのかも解らぬ侭、当て所ない旅へ7(10x1)]