[ ――― その力、魔王様の為に捧げよ。 忌子として郷を追われた彼に、力の使いどころを示唆したのはもう幾年も前のこと。>>27 己の言葉が僅かでも道標となったか、彼なりの思惑があったかは分からないが、優男ながら器用に戦果を積み上げ。 今では我が身とこうして最深部で肩を並べている。 魔より生まれたものでなくとも、彼の才気を疑ったことなど唯の一度もない。*]