[彼女が何をおもったか知れないが、少なくとも画家の方を見かけて何やかんやと返している時だ。
覚えているとは言えないが、覚えていないとは言いがたい言葉が聞こえた。]
既にご存知とは…、
御覚え戴けて恐縮です。
[何と言っても上官様な訳だから、下々の兵など覚え置けるか、な反応までは全く平然と受ける覚悟もあったのだが。
寧ろよく覚えてもらってるなと思う。
(王宮内で、偶にでも鷹を連れたりすれば、目立つだろうという思考はない。)
首元を摩って困った表情を見せる様子と、言葉からして慣れない気恥ずかしさ、のようなものだろうか。>>26
この国の軍服を着るほどの地位にはなく、「それっぽい」形式の服を着ているから余計混乱させたかもしれない。]