[彼女は村はずれにある牧場の一人娘である。餌やりの途中、目を離した隙に逃げだしてしまった一頭の羊を追って、村の中心部まで来たものの見つからない。]うう…お腹すいたな…寒いし…[漂ってくる美味しそうな匂い>>5に、腹をさすり、続いて手を擦り合わせる。いつもなら自家製の羊毛で編んだ手袋をつけているが、慌てて出てきたため、今は素手だ。冬は雪に覆われるこの村では、少々辛い。その上、朝食前から歩き回っているので空腹も限界である。すっかり途方に暮れ、思わずその場に座り込んだ。]