[突然それまでとまるで様子が変わった彼の姿に、
ぞくりと身震いした瞬間。
強い風が花びらを舞い上げて、思わず瞳を閉じた。
やがて風が止み、
聴き馴染みのある声に瞼をおそるおそる開けば
虹色の羽根を背負った彼が。
そして、本でしか見たことがないような、
黒い大きな羽根と鋭い牙を持ったレトが、眼前に居て]
ウェルシュ、さん…?
レト、さん…なの…??
[>>16続いた言葉と彼の眼差しに、反射的に鼓動が跳ねる。
幼い頃から憧れ続けた異世界の存在に、止められない胸の高鳴りを覚えながら
ウェルシュに指先を向けられれば、一瞬ぴくりと身構えた]