……っ、[視界の端に、何かが入る。先ほどまでジムゾンが立っていた場所に落ちている、黒く光るもの。見覚えがある。ディーターの銃だ。床を這い、銃に腕を伸ばす] ああ、くそ。自分の銃を持ってくるんだった。[悪態をつきながらも銃を掴むのと、獣が飛び掛ってきたのは、ほとんど同時。銃に、弾丸が一発しか入っていないことは知らないまま、獣をめがけて引き金を引いた――]