― 都市中心部・路地 ―[喘ぐようにして肺に空気を戻しつつ、相手を見れば向こうも右腕から紅を零していた。 彼我の距離は激突の反動を示しているようだ>>31] あんたも、……手負い、か。[答えが返ることは期待せず呟いて。 三日月斧の切っ先向けられれば、応えるように鎖を引いて左手に鎌を持ち直す。 諦める気がないのは、こちらとて同じこと]