やはり、人間の血では無理か。[癒えぬ渇きに苛立ちながら人の姿に戻ると自室へと戻っていく。その苛立ちが、足跡を残している事を失念させた。傷の癒えていない左手は凍傷もあるのか、膿み始めていた。その左手を付いた床は食事の時に動かしたクララの腕の下に隠れていて。血と黄色い膿の付いた左前脚の足跡を残していた]