もう少しだ。頼むぞ……、
[意識を失わないために、馬に語りかけて顔を上げる。
もう黒く沈んで見える木々の塊、あれは目指す森だろう。
確かこちらの方角なら、目印にもなるクヌギが見えるはずだが。]
……、?
[小さな姿>>5は最初は良く見えなかった。
ただでさえ暗くなり始めている上に、木々の合間に人の影も紛れる。
とはいえそれが大きく手を振っているようで、その動きにじっと目を向ける。
馬をそちらへと向け歩かせる。
やがて姿が見えてくるほどの距離になれば、男はやっと安堵の息をついて右の腕を*軽く掲げた*]