― 病室 ―
ぅ………。
[じわり、肩口からしみこむような温かい感覚に少年の瞼は震え、開かれる。]
……あ。
せん、ぱい……。
[シェイの顏と、その向こうに真っ白な天井。]
ありがとう……。
[空っぽだった魔力が満たされるのを感じながら、へにょりと眉を下げる。]
けど、先輩は……大丈夫、なんです?
[自分は、ユーリエから一発胴にもらったのと、全魔力を籠めた魔法を一発ぶっ放しただけ。
対してシェイは、魔力が尽きるまで、ユーリエを引き付けようと激しく動いていた。
自分より、きっとシェイのが疲労は*高いだろうに、と。*]