人狼物語−薔薇の下国

332 【絶望村】貴方と私が乗れない方舟


自分探し ヴェルザンディ

[明け方までウトウトはするものの、やはり寒さで目が覚める。
いくら暖房を強くしても効果がないので、
ヨモギ蒸し用の鍋を部屋に持ち込んで加湿したが、
窓ガラスについた蒸気がシャーベット状になり、
時々パシャンと小さな音を立てて床に落ちる。]

あぁ、床を拭かないと…。面倒くさいわ…。

[しばらくして電話が鳴った。
こんな早朝にかけてくるのは母しか居ない。
手を伸ばし、子機を取ると布団で半分顔を覆いながら出る。]

もしもし、母さん?元気にしてる?
うん、うん、こっちはすごく寒いよ。

[家族とは仲が悪くて離れている訳じゃない。
でも、もう故郷を離れてから一度も会っていない。
最初は週1回位のペースで電話をしていた。
2週間になり、3週間になり、今では数ヶ月に1度連絡するかどうかだ。便りのないのは元気の証拠ってね。]

(32) 2015/05/03(Sun) 16:15:11

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