―昨日・宿屋―
[宿にシモンを送っていきレジーナに挨拶をかわした後、横で彼らの話>>25を聞く。どうやら宿の女主人はこれから出かけるらしい。
幼馴染の顔にはありありと「雪だるまみてーだな」と書かれており、その様子に思わず吹き出しそうになった。
幸いレジーナはシモンを睨んでいたため、こちらに気づかれることはなかったけれど。]
ゲルトかー…あの極楽トンボなぁ…
[こちらも一応顔と名前は知っている。親の資産をよいことに好き放題遊び歩いている青年>>26。
気ままに振舞う彼をたまに見かけたこともあるが、お気楽能天気な浮かれ野郎、というのがジムゾンの評価だった]
お前、この宿が棺桶になるかもしれねぇなあ…… ま、頑張れよ。
[露骨にため息をつくシモンに小声で告げ、肩をぽむっと叩く。
まあいくら頼りにならない楽天家と言えど、一応宿の留守を任されているのだ。さすがになにか頼めば世話くらいはしてくれるだろう。
口で言うほど心配はしていなかった。リーザもいるし。]