― オプティモ・救護所 ―[きぃ、と。真白の小猿が鳴いて、身じろぐ。共に見舞いに訪れていた少年がどしたの? と問うより先に、小猿は風の娘の枕元へと降り立ち、また、きぃ、と鳴いた] …………ん。[応えるように零れる、小さな声。目を開くには、まだ至らぬけれど。それは確かな、目覚めの兆し。*]