[聡い鳥は、主人がそれを容易くは引き抜けないよう、爪に巻き込むようにしてその肩に止まっていた。
その意図を読み取れないほど短い間柄ではなかったのだ。]
話しにくらいは行けって言うのか、
確かにウェルは嫌いな訳ではないが…。
[白鷹は良く知っている。
柵などないように振舞っている俺が、どうして今尚この国を出て行かないのか。
彼の危惧していた通り、巻き込まれるとは知っていて、それでも押し留めるものが何ぞやを。>>2:214]
分かっているだろ、ベルフィは。
俺はウェルシュが好きな訳ではない。
[その些細な(ともすれば全く分かられない)差が理由とも、その差別化が中々理解に苦しむものであるとも知るのだろう。
自慢気に一声鳴いたのをみて、俺は諦めて王子に会いにいくことにするのだった。]**