―→書斎― [羊皮紙に浮んだのは、2頭の黒い犬。]犬な、[揶揄されることは多いが、別に動物に対してそこまで特別の情を抱いたことのない男はそれを見て小さくつぶやいただけで、小さく紙を折りたたみポケットにしまい込んでしまった。それ以上に、今は目の前のことの方が重要だと言わんばかりに。][コン、コン。しっかりと2度、叩かれた扉に彼女は気づくだろうか。]