[頁を捲る手が止まり、ぴくり、白いたれ耳が震えた。
来訪の気配を感じ取ったからだ。
振り返るよりも早く誰なのか解ってしまう自分に、驚く。
勢いよく頭を下げる彼の様子に眸を丸くさせ…
「本当に真面目だなあ」と半ば感心、
半ば呆れている不真面目な男]
えー、どうしようかな…
アイリちゃんもあんなに驚かせちゃって、
シュテラちゃんにもキスシーン見られちゃって
俺、キズモノにされちゃったしなあ…
[ちらり、彼の表情を盗み見しつつ、反応を愉しむ悪兎。
探されていた事には何故か気づいていたけれど、
今やこの船の中、指名手配レベル>>25>>28な事に
残念な男はまだ、気づけておらず]