[外へ出ると弱まったといえ、まだ強い横殴りの雨に打たれ、小さく悲鳴をあげた。
嵐って、こんなに凄かったけ。
久々の嵐に呑気なことを思うが、今はそれどころではない。
あまりぐずぐずしていると雨で体温が奪われてしまう。早く見回って中に入ろう。
一歩一歩踏み出し、点検を始める。]
この分じゃ、大丈夫かな……
[今まで歩いていた場所で、修復が必要そうな場所は見当たらなかった。
あったとしても軒下が雨漏りしていたくらいだが、そこなら直ぐに修理が必要ではないだろう。
そんなことを考えていたとき、自分を呼ぶ声>>27が聞こえた。]
ヨアヒム……
[駆け寄る幼馴染みの姿に、無事だったことがわかった娘はほっとした。]
この雨のなか、態々無事を確認しに来てくれたの?