[そういえば、ちょうど尋ねたいことがあった。
あのウサ公に聞けばいいんだろうかと、一歩を踏み出したところで、ひとりの女性とすれ違った。>>13>>14
服装から、乗員かと見当をつける。
初々しい感じはベテランとも見えないが、どこか楽しそうというか、親しみやすそうな印象の女性だ。]
あー、すまない。
ひとつ聞きたいんだが、音を出しても構わねえ…つうか、
こいつを弾ける場所はこのあたりにあるか?
[手に提げた荷物を、くい、と持ち上げる。
近い文化圏の者が見たならば、それが地球の弦楽器であることが、ケースを見ただけでも分かるだろう。]