[鎖をぐいと引かれ、つんのめってたたらを踏む。キッと鎖の端を握る者を睨みつけ] ちょ、何するが! おいは縛られとうがやぞ。 ちくっと足ば緩めてん、バチは当たらんじゃろが![目を三角にして食って掛かる。と、そこで、角の向こうにこちらを窺う人影らしきものを見つけ] あっ。おーい、その人!! 無体な連中に酷い目に遭わされちょるんじゃ!! 助けて![周囲の監視者が慌てて制止するのも構わず、大声で哀れっぽく訴えた。**]