[夢を、みていたんだ。それはとても悲しい夢だった気がする。途中からあまりに悲しすぎて、僕はそれをみないふりをした。ふわふわと浮いた意識は、そのまま闇に閉じこもろうとする。やめて、血を見せないで。やめて、争わないで。やめて、悲しみにくれる人をただみているなんて、嫌だ。嫌なんだ。微笑んだまま亡くなった人を知っている?その人の為に泣く誰かがいるのを知っている?でも殺さずには、傷つけずにはいられない。そんな人もいるって、知っていたんだ。知っているからこそ、僕は。]