――ジークムント……っ!?[自分を庇うような態勢で境界を越えようとするジークムントの名前を、驚いたように呼ぶ。この先は堕天した者を受け入れない。自分の保身などというものよりも、彼への心配しか頭には浮かばずに。こんなことをしてしまえば、天使長であっても決して許されない。] 駄目、やめなさいジークムント! …貴方が消えるなんて、そんなの……![最悪の展開を想像し、慌てたような声で半ば叫ぶように静止の言葉を投げる。]