― 平原 ―[願い自体をあてにしていない、という答えに、僅かに目を細める。『願い』の具体的な内容までは問う気はないが、なんとなく、の察しはついた] ん、じゃ、そーゆー事で。[だから、それ以上問いを重ねる事はなく。休戦、という言葉に一つ頷いて手を離す。目を伏せる仕種の意味する所は、気づけていないが。そんな陰りに、微か、苛立ちめいたものが過るのもまた、事実だった]