[茨を裂いて進む、道すがら。彼のものの言動>>19が思考を僅かなりとも占めていた。こちらを見つめていた瞳の色は羨望。魔に属しているものらしからぬ言葉ただそれだけで、彼の者の思考を理解するには程遠く。次の戦いに向かうときには脇に置かれることとなる]― バルコニー ―[手すりの茨を踏み躙り、足をつける。赤髪の者。この城にいるものの情報として自分が知っていたのは、城主とその弟の二人のみ。そして城主の情報と一致している。]