[その後、まずはこの村の教会へ向かおうかと、重く降ろしていた腰を上げようとした時。
眠そうな表情でいた、ゲルトと呼ばれていた青年が窓外に呟いた言葉に視線を向けた>>#0]
嵐ですか……?これはまた急な。
あぁ、もう遅いですね。もう間もなく降り出しますよ。
僕は教会で、と考えていたのですが。
教会は近いですか?
僕も嵐に濡れたくはないのですが。
[教会に掛かる時間を聞きながら、然しこの雨が止みそうに無ければ、言葉に甘えて世話になるのも悪くないだろう、と。
黒雲の近づく闇空を遠くから眺めながら、今あげたばかりの腰を、気付けば再び降ろしていた**]