人狼物語−薔薇の下国

540 黒狼幻燈 ―銀星平原裂魔行―


黒焔狼 ヴェルナー

[ざ、と音を立てて地を蹴り、距離を詰める。
左は真白、右は漆黒。
対照的な刃を持つ双剣が、幽鬼の馬の脚へ向けて相次いで振り抜かれる、ものの]

……って!
浅い……いや、薄いのか、これっ!?

[手応えらしきものはなく、幽鬼はそのまま数歩駆け、くるり、身を返してこちらを見た]

あー……面倒だな、これ。

[今、何が起きたのかは感覚として伝わっていた。
どうやらこの幽鬼、見た目ほど存在が強固ではないらしい。
それは祓い易い反面、そのための手段を当てるのが一苦労、という側面も持つ]

(30) 2020/09/18(Fri) 02:01:40

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