人狼物語−薔薇の下国

238 奪還試験


助祭 リヒャルト

― 魔界温泉郷 ―

 …あれ。

[街中を歩いていた筈なのに、いつの間にか風景が変わっている。白いごつごつした岩を靴の裏に感じ]

 おかしいな…魔界って方向感覚とか、距離感とか、狂うんでしょうか。

[自分が方向音痴、という可能性には蓋をして。白い煙や黒い煙をあげる岩の間を歩く。時折思わぬ近さでいきなり湯が吹き上がり、慌てて飛びのいたりして]

 ……。白いのはともかく、黒いお湯には、入りたくないですね…

[そんな呑気なつぶやき。汗を流したくないわけではないが、元から身を守る術すら知らぬ身。服までなくしては歩き回ることすらできぬ訳で。

犬を抱えてうろうろしている姿は、無防備とみえるだろう]

(30) 2014/08/18(Mon) 00:41:21

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