―朝食の準備―[軽い足音がする。振り返ろうとした瞬間、肩に軽い重みと聞きなれた声が耳をくすぐった。>>16] おはようございます、ゲルトさん。よく眠れましたか? これは、昨日の残りに手を加えているだけですからたいして手間は掛かってないんですよ。 昨日は後片付けもせずに寝てしまったので、これくらいはしませんと。[肩にじゃれつく幼馴染みに、そこにいるなら、と用事を頼めば快く手伝いをしてくれる。本当に幼い頃はレトと三人、親の手伝いをしたこともあったのに、今はその記憶も色褪せてしまった。]