[その一方で子供は泣いていた。
ごめんなさい。ごめんなさい。
大粒の涙を零し、ただ自分が誰かを殺していくのを見守ることしかできない。
止めることができない。
誰かが死ぬ度に涙を流し、叫び、悲鳴を上げ続け。
泣き腫らすほど泣き続けても、声が嗄れるほど叫んでも、誰かの耳に届くことはなく。
伸ばした手は誰かに取って貰うこともなく、況してや誰かを守ることもできず。
ただただ絶望するだけしかできなくて。
もう壊したくない。殺したくないよう。
助けてほしいと涙する。
その泣き声は、彼女>>6:32に届くだろうか。]