[ 四足で床を踏んで、"彼女"と彼を見ながら
獣らしからぬ人の言葉を喉から吐き出した。 ]
…そりゃあね――僕は、
人間を害さずにはいられない生き物だから。
君たちが不愉快になるようなことだってするさ。
でも、それは僕が生きていくために必要なことだから。
……邪魔しようとするのなら殺すだけだよ。
[ >>27ヴィクトリアを傷つけた、
誰を殺した、彼を殺した…
煩いなあ…と獣は思う。 ]
君は一々食料の肉に名前をつけて憐れむのかい?
殺してしまってごめんなさいと謝るのかい?
まったく…的外れだな。
僕のことなんて誰にもわかってもらおうと思わない。
…僕が殺したくならない相手なんていないんだからね。
[ 自分以外は。と括って。
その意味が伝わろうが伝わるまいが、
ぱたり。と。一度床を尾で叩けば、駆ける構えを取る。 ]