[2人の遺体を包み終わる頃には、既にオットーはおらず。
ぼりぼりと頭を掻いて、小さな溜め息をひとつ]
……なあ、ジム。
何があったかしらねぇが、不機嫌が顔に出過ぎだ。一杯ひっかけて落ち着けよ。今更、昼も夜もねぇだろ?
……話し相手が欲しいなら、付き合うからよ。
[すれ違いざま、艶のある黒髪を乱暴に撫でた。
幼い頃――もっとずっと身長差があった頃、やたらと癇癪を起こすジムゾンにしたのと同じように。
ジムゾンは何か言い返しただろうか。
そのまま、後ろを振り返らずに部屋に戻る。部屋に来るならば、何も言わずに迎え入れるつもりで**]