[緋色を帯びた真空波に触手を切り裂かれた球体は、ふるる、と震えて浮かび上がる。闇色の切りが、その周囲を取り巻いた。それが異常データ自体の防衛行動――というのは、データ的な視界から見れば一目瞭然か。ゲームエフェクト的にも、何かしらの防御反応なのは察しが付く]どんなに、防御重ねよう、がっ……。[今なら。多くの『想い』を受け取ったこの時ならば、打ち貫ける。そう思うから、ためらいなく、跳んだ]