人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


ウルケル海軍中尉 シロウ

[いくつもの記憶。
オルヴァルの戦の記録は、悪い思い出も多い。
だが、同時に忘れられない思い出も多く。

楽しかったと思えるものすら、あった。

例えば、の、ひとつ。

ゲオルグと酒を酌み交わした事があった。
オルヴァル軍の青年――確か、ローとか名乗っていた筈だ。
あと、タクマ。

自分とは違う世界のような、それでいて今は同じ世界のような。
一枚絵のように、そんな彼らの姿が記憶の風景に残っている。
目を閉じれば簡単に思い浮かべられる。

もっとも、その絵の最後に付け加えられるのは、酔ったタクマの鼻歌であり――あれは思い出してもちょっとした悪夢だったりする。]*

(29) 2015/11/02(Mon) 21:34:28

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