ご、ごめん!!すぐ退くから!
[慌てて立ち上がろうとするも、腰をがっちりと掴まれている
事にも気が付かず、懸命にもがいているこの光景は酷く滑稽に
映るだろう…。]
[それからすぐに解放されたか、膝の感触を図らずも堪能(?)
したか、そんな一時を打ち消さんと響いたアナウンス>>0:#4は、
真っ赤になった篤史の姿を見送るBGM代わりとなっただろう。]
っくしょ、サイッテー…!
よりにもよって人前でとか…!!
[小さくブツブツと呟きながら、荷物の準備にかかるざわめきの
中を早足で過ぎて行く。
嫌だった、からではない。むしろ思っていたよりも良い結果に
なっていた。
人に囲まれてさえ居なければ、或いは。
そんな思いがチラリと顔を覗かせていたくらいか。]