……おまえか、ラヴィ。[苦笑して手招きする。ふかふかの耳をした人懐こい兎が、いつの間にか籠に首を突っ込んでいた]…クッキーとか、食べさせて良いのかな。お前、腹を壊さないか?[兎を抱き上げて囁き、再びテクストに目を落とした。……几帳面に書き込みされたテクストの表紙には『応用科器論I』の文字が躍る。カサンドラ・レイブンウッド教官の担当授業で使用されている、ハイレベルな学用書だった。]