人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


公弟 ヴィンセント

[牙を抜き、意識のなくなった薄い身体を抱きとめる。
聖女の血に倒れずには済んだものの、力を振り絞った後の疲労感が打ち寄せてきていた。

城主はこの少女に会いたがるだろう。
最初に、ヴィンセントの傷を通して彼女の血を味わってから、ずっと焦れていたに決まっている。
もっとも──ギィも今は、ジークムントとの逢瀬に忙しいと思う。
愛に一途なギィの邪魔はすまい。

その間に、ユーリエを温浴室へ運んで、傷つき汚れたその身体を清拭せんと、横抱きに抱え上げた。]

(28) 2014/02/25(Tue) 20:40:27 (enju)

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