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毛布の端を掴まれ、重さがかかる。だが足は緩めず上り続けた。やがて階段が終わる。
段差がなくなったことに気づくと目を開けた。
広間は半壊し、壁には穴が開いている。そこから吹き込む雪と風に、ここの長居は危険だと感じられた。
そのまま目をめぐらすと、床に倒れる男女の姿>>0。]
シュテルン、あれを見るんだ。
[シュテルンを促す。自分は周りを調べる振りをして、そっと距離を離す。
シュテルンを眠らせるなら、せめてエレオノーレの近くで眠らせてやろう。
エレオノーレが生きているかどうかなんて考えていなかった。]